モデルを主体とした所謂「ポートレート」写真を撮る場合、モデルさんの表情や仕草がとても重要な要素になるというか、カメラマンは、それを撮ることが、多くの場合、主な目的ですよね、、、
モデルさんが演じるにしろ、自然な姿にしろ、カメラマンとの関係性やその場の雰囲気が、表情や仕草などを通じて、写真から伝わってきます。
「コミュニケーション」という言葉でよいのかどうか分かりませんが、その場の雰囲気作りなども含めて、モデルさんとの関係性を作り上げることが、とても重要だと考えています。少なくとも、著者は、いつもそう思っています。
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モデルさんが、極端に言えば、誰でもいいというような、その風景や雰囲気の中で、モデルが素材の一つになっているだけの写真は、別の要素が重要になると思いますが、そういう撮影の話ではありません。
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model:高杉レナ(クレアトゥール所属)2015/5/23、スタジオミモザ、初撮影。
それでは、どういう方法があるのでしょうか、、、著者が普段実行していることを、ちょっと、まとめてみました、、、
(基本的に、個撮を想定しています。)
1)出来るだけ、会話する。
2)自分が楽しんで撮影する。
3)撮った写真を見てもらう。
4)ポーズなどの指示は最小限にする。
5)回ったり、跳んだり、走ったりなど動いてもらう。
6)シャッタータイミングが分かるようにする。
7)換算35mmなど広角〜標準レンズを使う。
8)ミラーレスカメラを使う。
model:細雪しゅか 2015/4/18、葛西臨海公園、初撮影
こんなところでしょうか、、、
1)〜5)は、正にコミュニケーション、6)と7)機材的対応です。
1)〜3)は、モデルさんに安心してもらうことだと言えるのではないでしょうか、、、撮影枚数を多くすることよりも、モデルさんと会話を楽しんで、撮影そのものを楽しんで撮った写真の方が、たとえ枚数が少なくとも、いい写真が撮れていると思います。会話をして、撮影を楽しめば、自ずと笑顔になりますし、撮った写真を、たまに見てもらえば、モデルさんは、安心してくれます。
4)〜6)は、モデルさんが緊張しないように、常にリラックスしてもらうことだと言えます。
4)いい写真を撮るためには、立ち位置は、非常に重要ですが、目線やポーズは、非常に微妙なので、余り細かい指示をしても、簡単に出来るものではないと思っています。目線や表情は、少しづつ変えてもらう方が良い場合が多く、たとえクールな表情であっても、一度、思い切り笑った後の方が、自然なクールさが表現できると思っています。モデルさんによったら、指示すると、直ぐに顔に緊張が現れる方も、結構多くいます。
5)よく、モデルさんが跳んでいる写真を見ますよね。多くの場合、クルッと回転してもらったり、跳んだり、走ったりすると、楽しい雰囲気になり、和むことが多く、よくお願いしています。動態撮影そのものは、結構難しいのですが、慣れると上手く撮れるようになりますし、撮れなくてもそれはそれでいいのではないでしょうか、、、
6)シャッタータイミングが分からないと、ポーズの変更タイミングが分からないだけでなく、ずっと緊張し続けなければならず、一瞬もリラックス出来なくて疲れてしまいます。
7)〜8)は、カメラ機材に関することです。
7)著者は、換算35mm単焦点レンズを使用することが多いです。モデルとの距離感が、コミュニケーションをとるのに最適であると思っています。余り大きな声を出さなくても、囁く感じで、会話やお願いした指示が伝わります。中望遠や望遠レンズは、ある程度慣れたモデルさんの時に使用するようにしています。
8)特に、ストリート撮影でミラーレスカメラを使用し始めました。その目的は、ストリートでも、周囲に対して圧迫感がないからです。ストリートでは、多くの人々が通りますが、大きなカメラを見ると、目立ってしまって、多くの通行人が、ちらちらと見ます。多くのモデルさんは、かなり緊張したり、周囲を意識するため、いい表情や思い切ったポーズが取れなくなります。これを少しでも回避するため、ミラーレスを使用し始めました。モデルさんに寄ったら、大きなカメラより、小さなミラーレスの方が、リラックスし易いということもあるかもしれません。
model:みぃ助 2015/10/21、赤坂ストリート、初撮影
それでは、この辺で、、、